作成日:2013年06月29日 訪問日:2013年05月05日
85番札所 五剣山八栗寺
84番札所ある山の丁度反対側、小さな湾を挟んだところに85番札所八栗寺があります。
こちらは、山の頂上まで車でも行けるルートがあるようですが一般的にはケーブルカーに乗っての参拝です。
私は、今回のお遍路で71番弥谷寺の麓からのお勤め、73番出釈迦寺の奥の院捨身ヶ岳禅定、金比羅さんとその奥の院である巖魂神社と結構階段を含んだ登りの歩きに自信がついてきています。
今回のお遍路計画でもこの3カ所は歩く予定でしたので事前にグーグールアースなどで参道のイメージを掴んで実際歩いてきました。
今回の八栗寺についてはケーブルカーの横にある鳥居までは見ることができたのですが、先は見えていません。
そこで、ケーブル乗り場で八栗寺まで登ったらどのくらいかかるか聞いてみました。
そうすると「20?30分ぐらい」との返答でした。
ケーブルカーは先ほど動いたばかりなので20分ほど動きません。
「行くか!」の思いで歩いて上がることにしました。
何せ、登りでの歩きに多少なりとも自信がついているのですからそう判断するには時間がかかりませんでした。
鳥居を潜り、登っていくと途中の民家から声が・・・・
「お遍路さん休憩して生きなさいな?」、登り始めてさ?行くぞの勢いです。
そこでお接待のお声だったのです。
そこで、「これから八栗寺に行きますので帰りにお接待いけさせていただきます」と丁重に返事をして登っていくことにしました。
今回のお遍路はよくお声を頂くお遍路です。
そうして登っていくとまた声が、「お遍路さん、荷物多いようだから預かって上げようか?」とお店の方からお声がけいただきました。
「ありがとうございます。中には納経軸と白衣が入っていますので持って行かないと・・・ お心遣いありがとうございます」と親切なお声に返答しました。
そこからが、やはりお遍路です。
ひたすら山登りです。
途中で親子の参拝者さんを追い抜いてドンドン登っていきます。
キツイのは、当然判っていて登っていますのでへこたれるわけにはいきません。
途中にお大師さんの石像やらにお線香とお灯明を備えてまた登っていきます。
流石に3カ所の急場を登っていますので厳しいのは厳しいのですが、心と体にまだ余裕があります。
ある意味楽しんでいる感じです。
汗がドンドン出てくる中、タオルでほっかむりをして汗が落ちてこないようにして登っていきます。
そうすると少し広い踊り場的なところに出てきます。
お大師さんの像が迎えてくれているのです。
ここまでの景色は、ケーブルカーでの参拝では見れない場所ばかりです。
丁度、屋島寺のある山が正面に見れるのです。
少しばかり休憩をして振り返ると仁王門が見えています。
早速、仁王門前まで移動です。
これまで、各お寺の仁王門と本堂、大師堂をカメラに納めてきました。
一部は写し忘れたりしましたがほぼすべての仁王門と本堂大師堂の写真をおさめた感じです。
ここでも、仁王門を撮りますが光の光量が足りません。
何度も苦戦をして取りました。(流石デジカメですね昔のフィルムじゃできません)
そして手水場でお清めをして鐘楼で鐘をつきます。
その後後ろにある本堂でお勤め開始です。
その後大師堂なのです。
本堂からは右奥に参道が続いていて歩いて少し移動です。
途中に、八栗寺の朱塗りの多宝塔が見えてきます。
その奥が大師堂になります。
大師堂に着きお勤めをして納経書へ戻ろうとした時です。
お遍路さんからお声がけを頂いたのです。
「歩き遍路ですか?」との問いかけに「いえ、車で回っていますがここまでは歩いて上がってきました」とお答えしました。
「それだと、今日結願だね それだったらこれをあげよう」とお遍路さんの頭陀袋から絵はがきを出して差し出してくれたのです。
この方は、お先達さんだったのです。
歩きのお遍路さんを支援しながら四国を回っておられるそうです。
「歩きもいいから、いつかチャレンジしてみたらいい」とのお話をしてくれました。
住所から、雲辺寺のあたりにお住まいのようです。
ありがたくいただきお礼を言って分かれました。
実はこのお先達さんにはこれから87番長尾寺までの各札所でお会いすること度々なのです。
今でも、この絵はがきは私の宝物の一つでお大師様の御身影と共に額に納まっています。
その後、納経所へ戻りご法印と墨書きをいただきました。
下山をケーブルカーに乗るつもりで登ってきたのですが、帰りもやはり歩くことにしました。
そう、今日結願するとお遍路で歩くのは次の2巡目までない気がしたのです。
気持ちを込めて歩くことにしました。
下りは流石に登るよりは楽ですが逆に膝に負担がかかります。
そうしていると登ってくるときに荷物の心配をしてくださったお店の前を通ると「お疲れ様でした。お気をつけて」とのお声をいただきました。
登りに御接待の声をかけてくれた所を通過すると軒先に2人のお遍路さんが接待を受けてお茶を召し上がっていました。
頭を下げて通り過ぎることにしました。
実は、往路で声をかけてくださったのは奥様でしたが御接待しているがご主人のようでした。
厚かましく入っていってお接待を受けるわけには行かないと思ったのです。
そうしているうちに駐車場に到着、5月だと言うのにガンガン照りで車の中も灼熱地獄です。
早速水分補充にペットボトルのお茶をガブガブと飲んでのどを潤しました。
次は志度寺です。
車を動かしていると、見かけた車を発見!
そかし、その車はうどん屋さんに・・・・
私は、そのまま志度寺を目指して移動です。
時間はもう昼近くになっていました・・・
どうりで、うどん屋さんに入ったわけです。
八栗寺の石鳥居 歩きで登らないと見れない鳥居です
お迎え大師から見た風景
八栗寺の仁王門 ケーブルカーからだと一番奥の建物になるのかな?
八栗寺 本堂
八栗寺の多宝塔 これを見たら八栗に来たと感じるのでしょうね
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