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25番札所津照寺から26番札所金剛頂寺へ

蛙さんのお遍路道中記

作成日:2012年11月16日 訪問日:2012年10月07日
26番札所 龍頭山金剛頂寺


2012年10月7日(日)歩き遍ろ12日目、室戸市椎名を出て、最御崎寺、津照寺を参拝し、13:00には26番札所金剛頂寺に向かう。14:10頃、民宿うらしま前を通過。金剛頂寺まで約2kmの表示があった。暫く歩くと自動車道から山道に入る。工事車両が路上に止めてあり、山道入り口の標識を見落とすところであった。
14:40頃には、金剛頂寺の参道駐車場に到着する。途中、蛇が目の前を通る。一瞬止まり、こちらを見たような感じがした。蝮かどうかは分からなかったが、1mほどの長さ、肝を冷やした。厄坂の階段を上ると、山門には大きな草鞋が祭られていた。縁起によれば、大同2年(807年)平城(へいぜい)天皇の勅命を受け建立され、嵯峨天皇により国家鎮護道場とされた古刹である。
本堂、太子堂を参拝し、15:30には宿坊に入る。宿坊はきれいである。大きな風呂があり、ゆっくりと疲れを癒すことができた。禁酒かと思ったが、ビールが売られていた。風呂上りにはの缶ビールは、格別であった。ロビーの冷蔵庫から勝手に飲み、翌日、自己申告で支払うシステムである。遍路とはいえ、賽銭泥棒も蔓延る昨今、真に有難い気持ちになる。
宿坊は初めてであったので、質素な精進料理を思い浮かべていた。しかし、料理は、煮付けの小鉢に天婦羅、茶碗蒸し、大皿には、鰹や鮪が盛り合され、豪華なものであった。ここでも、初めての面々だが、遍ろ談義に花が咲いた。約2時間の愉快な夕食であった。東大阪から来た二人連れには、漫才師のような会話を披露していただいた。
 翌朝は、6:00から護摩堂で朝のお勤めをする。白装束に輪袈裟の遍路装束で蝋燭と線香を立てる。開経偈(かいきょうげ)から順番に経本にある全てのお経を唱えた。その後、和尚からお説法があった。
○ 遍路の着る白装束は、死装束であり、金剛杖は墓標である。自然に身を任せ、どこで死んでもよいという覚悟を示すものであるとのことである。
○ 四国霊場は、辺地に多い。修行の霊山と川辺、海辺にお寺が多いのが特徴である。水は、三途の川であり、彼岸と此岸の渡しにお寺がある。
○ 逆打ちは、旅行者のPRで、本来の意味は定かではない。順打ちでは、いつも弘法大師の後を追うが、逆打ちでは大師に会えるとの考え方もあるらしい。
○ 修行の道場と言われているのは、当地は、台風も多く、冬は、いつも10mの風が吹いている厳しい土地柄からきたものである。
 朝のお勤めも初めてながら、気持ちの良いひと時であり、初めての宿坊が、敷居の高い印象から身近な快適な宿に変わった気がした。

 
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13:00津照寺を出て、13:40頃の遍路道。並足である。

13:00津照寺を出て、13:40頃の遍路道。並足である。


金剛頂寺への登山道入り口の標識。工事車両で、標識を見逃すところであった。

金剛頂寺への登山道入り口の標識。工事車両で、標識を見逃すところであった。


14:20頃、登山道に向かう遍路道。

14:20頃、登山道に向かう遍路道。


14:30頃の遍路道。

14:30頃の遍路道。


遍路道から室戸市街を望む。秋風が心地よい。

遍路道から室戸市街を望む。秋風が心地よい。


10:40頃、登山道から参道の駐車場に向かう。

10:40頃、登山道から参道の駐車場に向かう。


厄坂より入山する。

厄坂より入山する。


金剛頂寺境内

金剛頂寺境内


境内には、一粒万倍の釜がある。弘法大師が炊くと、お米が万倍に増えたという。

境内には、一粒万倍の釜がある。弘法大師が炊くと、お米が万倍に増えたという。


15:30宿坊に入る。

15:30宿坊に入る。


宿坊の部屋。今回は、一人のため個室であったが、4,5人は宿泊できる。ホテルのような部屋に驚いた。

宿坊の部屋。今回は、一人のため個室であったが、4,5人は宿泊できる。ホテルのような部屋に驚いた。


宿坊の夕食。精進料理かと思っていたが、豪華な郷土料理であった。高知では、どこでも魚が美味い。酒もOKであった。感謝、感謝。

宿坊の夕食。精進料理かと思っていたが、豪華な郷土料理であった。高知では、どこでも魚が美味い。酒もOKであった。感謝、感謝。


翌日、6:00頃、宿坊の部屋から望む夜明け前の室戸市。

翌日、6:00頃、宿坊の部屋から望む夜明け前の室戸市。


6:00から宿坊と繋がっている護摩堂で朝のお勤めをする。白装束に輪袈裟の遍路装束で蝋燭と線香を立てる。開経偈(かいきょうげ)から順番に経本にある全てのお経を唱えた。その後、和尚からお説法があった。

6:00から宿坊と繋がっている護摩堂で朝のお勤めをする。白装束に輪袈裟の遍路装束で蝋燭と線香を立てる。開経偈(かいきょうげ)から順番に経本にある全てのお経を唱えた。その後、和尚からお説法があった。

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プロフィール

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一人旅が好きなサラリーマンです。巡礼の旅も好きで、西国三十三所や坂東三十三所にチャレンジしました。歩き遍路は、初めてで、四国八十八所は、歩いて行こうと決めていました。そろそろ、人生の終盤で、いろいろ考えます。車より歩いたほうが、頭の中がすっきりするような気がします。通しで歩くことはできませんが、少しずつまわり、退職後には、通してある痛いと思っています。平成24年4月28日が発願の日になると思います。いろいろ考えながら歩きたいと思っています。

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