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表装屋さんのお接待と333

うさぎさんのお遍路道中記

作成日:2011年08月24日 訪問日:2011年08月24日
10番札所 得度山切幡寺


九番札所を出て1キロほど歩くと小豆洗大師があると地図に書いてあった。
十番札所までは4キロ近くあるので、まず小豆洗大師を目指してそこで休憩することにした。
夕刻が迫り焦りも見え始めた頃小豆洗大師に到着した。予想とは違い、小さな祠があって、石碑に名前が書いてあるだけだった。祠の隣にベンチが一つ。
とりあえずベンチにザックを下ろしてお経を唱えた。
石碑の下に水が溜めてあり、どうやらここで洗ったようだ。
お茶を飲んで先に進むことにした。
一時間少しかかっただろうか、十番札所の入り口に着いた。
石畳の坂道を上って行くと表装屋さんから女性が声を掛けてきた。荷物を預かってくれるという。
キョトンとしていると「この先まだまだ長いですよ、階段が333段あります」…………え~!今何とおっしゃった~?333段?!
言われた通りお言葉に甘えて荷物を預かってもらうことにした。こんな重い超ベビー級のザックを持って、登りきる自信は微塵もない。
身軽になったが登りは更にきつくなる。木々がうっそうとしげり、暗い山道を進むと、出た出た333。
一歩一歩進む。階段は古い石切のもので、雨に濡れ滑りそうだ。おまけに落ち葉が滑りをよくしている。
しかし車は上まで行けるのか、階段の横にあるコンクリートの坂を上っていく。
ヒーフーヒーフー息が上がりながら登りきると本堂、大師堂にやっと巡り会えた。明日の山越えが益々不安になってきた。荷物が無くてこの始末。私の行く先は不安がいっぱいだ。
上がった息を落ち着け、お参りを済ませる。
納経所にはカチューシャをしたおばあちゃんが一人座っていた。納経をお願いすると何も言わずにサラサラと達筆で書いてくれた。お礼を言って納経所を出る時も無言だった。この深いお山に立つお寺のように、静かに佇んでいた。

トイレを借り、自販機でお茶を購入。ベンチで休んでいると、七番札所で見かけた若い男性に会った。歩き?なのだろうか、一人だ。私が七番を出た時にすれ違った人だ。この札所で追い越されること間違いなし。
そして八番札所で会った若いイケメン3人組にも会った。私は昼食をとった後、覆面を外していたので最初気付かなかったようだが、一人が私に気づいたようで、まさか追い付かれるとは思わなかった~という表情をしたのが分かって笑えた。きっとお昼にどこかのお食事処に入り、時間を使ったに違いないと推理してみる。ふふふっ、オバチャンパワーをナメたらいかんぜよ。

さぁ、もう午後3時を過ぎてしまっている。今夜の宿まで8キロあるため急いで下山せねば。
表装屋さんに戻ると、冷たいお茶をお接待してくれた。ありがたい。
女将さんは私より若くて目がクリクリした綺麗な方だ。今日はお遍路さんが多いんですよ~といろいろお遍路話を聞かせてくれた。隣の作業所では掛け軸の表装を行っていた。職人さんと言えば仙人のようなおじいさんを想像するが、皆さん若い女性ばかりだった。

 
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初マメ、1マメ君とネーミング

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