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暗く鬱蒼と木々がしげるお寺

うさぎさんのお遍路道中記

作成日:2011年08月23日 訪問日:2011年08月23日
8番札所 普明山熊谷寺


雨が降り始めた七番札所を出てからしばらく黙々と歩く。
ザックが重くて肩がかなり痛く痺れてきた。物欲満点の私だからこその与えられた苦痛の修行であろう。
何とか気を紛らわすために、水前寺清子さんの歌を口ずさむ。「幸せは~歩いて来ないだ~か~ら歩いて行くんだよ~」お遍路にはぴったりの歌だ。休まず進めと歌詞にあるように、頑張って休まず進む。
右手に遍路道しるべが向かう。曲がってみると正面にかなり古びた門を発見。
緩やかな坂道を上って近づくと、やっぱりかなり古い門があった。
ん?お寺が無い。門から遥か彼方を見ると道を挟んだ奥にお寺らしい新しい建物が見えた。
門前で挨拶をして進む。
新しい建物になったようだ。
坂道を上って行くと前から若い3人の男性お遍路さんが来た。大学生だろうか、イケメン3人組だ。軽く挨拶を交わす…が、イケメン達は私を見て一瞬引いていた。
そう、私はデカいザックを背負った覆面お遍路なのだ。自分が見ても怪しい姿。
ちょっと恥ずかしかったが、奥に進むに連れて木々がうっそうとしげり蚊や虫がブンブン飛んでいたけど、覆面のおかげで難なくクリアーできたのだ。
階段を登り本堂へ。本堂、大師堂は古く歴史を感じる。スピーカーからお経が流れ、雰囲気満点。
他の参拝者は五人ほどいた。
お参りを済ませた頃には雨が上がっていた。
下の新しい建物の納経所に向かい、ご朱印を頂いた時には12時半を過ぎていた。納経所の外にあるベンチでお昼ご飯タイムにした。
自販機でコーヒーを買い、昨日リヤカーのおじさんに頂いたバナナと今日頂いた一口ドーナツを食べる。お接待してくださったお二人の顔を思い出しながら、ありがたく美味しく食べた。
先を考えて休憩は10分だけにして先を急ぐことにした。
何とか十番まで打ち、宿に五時までに入れるなぁ~というギリギリのペース。

頑張って歩いてよ、と両足を励ます。頑張れ自分。頑張れお遍路なのだ。

 
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